星の心 - 第三章:太陽が金牛座へ

春の光がやわらかくなり、

草の匂いが風に混じりはじめる頃、

太陽は牡牛座(おうしざ)へと足を踏み入れます。

これは、季節の節目でもあり、

「感じること」「育てること」「受け取ること」に

そっと光が当たるタイミングです。

🌿 金牛座のエネルギーとは?

牡牛座は「地」のエレメントを持つ星座。

そのキーワードは、五感・安定・美・持続・価値・所有

火のような情熱や風のような変化とは違い、

今あるものに深く根を下ろし、丁寧に味わうことを教えてくれます。

たとえば――

・お気に入りのコーヒーをゆっくり味わう時間

・音楽に身を委ねて、心がほどけていく瞬間

・ふと手にしたものの手触りや香りに、安らぎを感じること

それらすべてが、牡牛座の季節にふさわしい“贅沢”なのです。

✨ 内なる「豊かさ」とつながるには?

現代は、速さと情報にあふれた世界。

けれど、太陽が牡牛座にいるときは、こう語りかけてきます。


「もっとゆっくりでいい」
「もうすでに持っているものに気づいて」
「“足る”という感覚の中にこそ、本当の豊かさがある」

占星術では、この時期は自己価値の見直しにも最適。

「わたしは、何を心地よいと感じるのか?」

「どんな空間、どんな人間関係に囲まれていたいのか?」

そんな問いを、自分に投げかけてみるといいでしょう。

🍃 この季節におすすめのこと

1. 五感で味わうことを増やす

食べる、触れる、香る、聴く、眺める――

ひとつひとつを丁寧に意識することで、「今ここ」に根を下ろせます。


2. 部屋の中に“好き”を増やす

お気に入りの器や布、植物や香りなど、小さな美を意識的に取り入れて。

「豊かさの感度」が高まります。


3. セルフケアとセルフラブ

マッサージ、ゆっくり入浴、深呼吸――

身体に優しくすることは、魂にも優しくすること。

🌸 地に足をつけて、空を見上げる

金牛座の季節は、

大きな決断をするよりも、“今の自分”を肯定することに力を注ぐとよい時期。

慌てず、焦らず、確かに一歩ずつ。

花が咲くとき、

その美しさは騒がしくない。

ただ、静かにそこに咲いている。

わたしたちの人生も、そうであっていいのかもしれません。

太陽が金牛座にいるあいだ、

どうか、自分自身という庭に水をやってください。

「わたし」という存在の豊かさを、

そっと育てていきましょう。